旭山動物園 キジ舎
旭山動物園の新東門から一番近い場所に位置するこちらのキジ舎は、野外展示場にて美しい外見をもつ、インドクジャク・ホロホロチョウ・アネハヅルを飼育をしています。5~7月には、オスのクジャクの見事な丸い着物の柄の様な模様の、立派な飾り羽が見られます。迫力はもちろん、色の鮮やかさや美しさは他の動物園では見られない姿です。そんな素晴らしい姿をお見逃しなく!冬期開園中は見ることができませんので、ぜひ起こしになる際は冬ではなく、夏の間に
キジ舎-インドクジャク
よく皆さんがクジャクと言えば「あの綺麗な羽を広げているやつだよね」と言います。そうです。あの綺麗な羽を広げているやつです。しかし、いつでも羽を広げているわけではありません。5~7月の繁殖期になると、オスのクジャクはこの歌舞伎で使われている扇子の様な立派な羽を広げて、メスをひきつけようとします。ようは、私たち人間が「プロポーズ」する姿と同じです。男性が女性にカッコイイ姿を見せつけている様な感じです。人間も鳥も同じ生き物、なんだかおもしろいですよね!しかし繁殖期が過ぎるとこの羽は徐々に抜けおち、次の年に向かって新しい羽が生えてきます
キジ舎-ホロホロチョウ
鳴き声が「ホロホロ」と聞こえることからホロホロチョウと名付けられたこの鳥は、白い水玉模様の服を着ているかの様な黒色の羽が特徴的です。鳥と言えども、大空を優雅に飛び回るのではなく、歩いたり走ったりするほうが多い地上で生活している鳥です。色なんかは全く違いますが、ニワトリの様な感じです。インドクジャクと同様に、脚が太く美味しそうなほどに体がぷっくりとしているために、なかなか飛ぶのが苦手な鳥です。これもまた可愛らしいんですよね
キジ舎-アネハヅル
薬としても使われているアネハヅルは、秋に捕獲され脂を採取します。そんなアネハヅルの脂は、皮膚のひび割れや肌荒れなどに効果的です。また世界一小さく、大人になっても46cm・体重2.3kgと非常にコンパクトサイズです。人間の産まれたばかりの赤ちゃんのようです。そんな小さなツルなのですが、世界一高い所を飛ぶことができる鳥としても有名なのです。なんだか小さな子どもが、ギネス記録をとった様な感じですよね。ちなみにこちらのアネハヅル、モンゴルやインドの一部なんかでは「幸運のシンボル」として大変縁起の良い鳥とされているのです。豆知識でした
旭山動物園 クモザル・カピバラ館
こちらの施設では中南米に生息している、五本の手足を持つ動物とも言われているクモザルと、国によって多くの呼び名をもつカピバラの2種類の動物の混合展示を行っています。サルの仲間であるクモザルと、ねずみの仲間であるカピバラ、全く違った種類のこの子たちは一体どのように過ごしているのでしょうか。
自然界において異なった種類の動物たちが出会うのは偶然ではありませんが、動物園内で異なった種類の動物たちの同居は、まったく新しい発想です!さすが、旭山動物園ならではの発想です。
クモザル・カピバラ館-カピバラ
世界中で最も大きいねずみの仲間であるこちらのカピバラは、見た目もねずみと言うよりは、モルモットがとても大きくなった様な体型です。丸っこくてとても可愛らしい動物で、細長い目が特徴的です。体重は60キロで、完全な夜行性ではなく、朝や夕方に群れで行動します。まるで人間の様ですね。しかし可哀相なことに、カピバラの肉は豚肉の様な味で美味しいとおいうことで、牧場では半野生の状態で飼育されていたり、新しい家畜として注目されているんです。
また、とてもおとなしくおっとりした動物なので外敵も多く、自然界などではジャガーやワニなどに狙われます。よく陸上で過ごしている姿を目にすることが多いのですが、さすが人間に似ているということで、暑さには弱いみたいで、夏の日には水の中で過ごしています。
クモザル・カピバラ館-クモザル
熱帯林に生息しているこちらのクモザルなのですが、長い尾と細長い手足を上手に使いこなし樹木を移動する様子は、まるで名前のとおり「クモ」の様です。体長より長い尾と、真っ黒い顔が特徴的です。また体長よりも長い尾の先の内側は毛がなく、とても感覚の鋭い皮膚になっています。この尾を自由自在にあやつり、木の上をすばやく移動します。
主に木の上など比較的高い場所で生活しているため、ピューマやジャガーなどの肉食哺乳類に襲われることは少ないのですが、他のサル類との競合は多いです。また高い場所で生活しているのは良いのですが、私たちの目線には入らない頭上からおしっこをするので、カピバラに気をとられていると「お天気雨が降ってきた」なんて思ったら、それはクモザルのおしっこです。ご注意を。
冬の旭山動物園も見どころ満載
こんなカピバラとクモザルなのですが、熱帯林に生息する動物なので北海道の冬の厳しい寒さにはとても弱いため、冬期間中は暖房のある暖かいところで過ごします。しかしカピバラは、冬期間見ることができないのですが、クモザルに関しては屋内展示場にて観察することができます。
ガラス1枚で仕切られている施設になっていますので、夏にはなかなか見られない尾にある尾紋や、真っ黒い顔などもじっくり観察することができます。とても好奇心旺盛のクモザルですので、私たち人間に興味を持って近くに寄ってきたりします。ぜひ冬の旭山動物園にも遊びにきてみてはいかがでしょうか。